ケニア カリアイニ AB 中深煎り

¥1,600
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内容量

200g

生産地情報

国:ケニア

標高:1600m

エリア:キリニャガ県ムクレ

品種:SL28,SL34,Ruiru11

農園名:カリアイニ・ファクトリー

生産処理:ケニア式

生産者:ムウィルア農協1500名の農家(代表ジョン・キニュア氏) 

クリーンで明るい果実味

プラムやクランベリー、ネクタリン(桃の一種)など爽やかで果実味のあるフレーバーが特徴的で、ケニアらしいフレッシュな風味を楽しんでいただけるように思います。また、マウスフィールのとろっとした質感のここち良さや、カップのクリーンさ、余韻の長さなど、ポテンシャルの高い銘柄になっているように思います。焙煎度における変化も顕著な印象で、浅煎りですと酸の質感もリンゴのような印象とシロップのような透明感のある甘さが際立ちましたが、少し進めることでブドウのような酸の印象やハチミツのような甘さも出てきた印象です。

カッピングプロファイル

プラム、クランベリー、ネクタリン、レッドアップル、スムースマウスフィール、ロングアフターテイスト、ウェルバランス、クリーンカップ

焙煎度

中深煎り

テイスト

酸 〇 〇 〇 ● 〇 コク・ボディ

ケニア 最古のファクトリー

半世紀の歴史の中で

 カリアイニ・ファクトリーは、1954年にキリニャガ県ムクレに設立されたムウィルア農協に属する8つのファクトリーのうちの1つです。
 ムウィルア農協は、1952年ケニアで初めてコーヒーの苗を植えた農家によって設立された農協で、初めての収穫を迎えた1954年にムウィルア農協が正式に設立されました。当時は、植民地支配のもとで非常に限られた範囲での生産活動しか認められていませんでした。カリアイニ・ファクトリーは、当時存在していた唯一の生産処理ファクトリーであり、乾燥場でした。その後、社会の変化と共に多くのファクトリーが現在まで設立されるようになりました。

カリアイニの収穫、そして生産処理

 カリアイニ・ファクトリーは、火山性赤土土壌に覆われた標高1600m付近に位置し、緑豊かな環境で、コーヒーの生産量を支えています。周辺に暮らす農民の手によって、均一でジューシーな完熟チェリーがファクトリーには運ばれてきます。
 運び込まれたチェリーは、ファクトリーで再選別にかけられます。手間暇はかかりますが、未成熟や過熟のチェリーをパルピング前に取り除くことで、コーヒーの品質を向上させています。その後、近隣を流れるルンドゥ川を水源として、収穫後24時間以内のできるだけ早いタイミングで生産処理が進められます。パルピング後は、水を張ったタンクで18~48時間発酵する事で、ミューシレージを完全に除去し、綺麗なウォッシュドコーヒーのパーチメントが出来上がります。
 ウェットプロセス以降で彼らが最も注意を払うのが、乾燥時の天候と適正な乾燥日数です。メッシュをひいたアフリカンベッドの上に3cm以下に薄くパーチメントを敷き詰め、1日3回撹拌する事でムラなく、乾燥が促進されます。

持続的な生産と高品質なコーヒーのために

 ファクトリーには、農園を回るフィールドワーカーがおり、コーヒーの生産に関するガイドラインの普及や除草、施肥、剪定など技術的なアドバイスが行われます。各農家を回りコーヒーの生産量や成熟に影響を与える植物との混植などにも気を配っています。この細かな農家との関わりが、ファクトリーにとって高品質なコーヒーを持続的に生産する為に欠かせない事で、設立60年のこの古いファクトリーを支える全てです。フィールドワークは決して効率的ではありませんが、関わる農家全てが毎年安定した収穫を迎え、生計が成り立つように、見えない努力が続けられています。