リミロをはじめとした他のセントラルウォッシングステーション(CWS)を管理するブジェスタル社は高品質なコーヒーを輸出できるよう様々な取り組みを行っています。収穫や生産処理、乾燥工程での選別や品質管理は当然ですが、収穫後すぐにチェリーを受け取ることが品質にとって重要であり、彼らならではの取り組みがあります。
通常、コーヒー生産者は収穫したチェリーを自らCWSに持ち込む必要があり、ウォッシングステーションとの距離も地域差があり、また往復には時間と費用が掛かります。農家が立地条件によって決して不利にならないように、リミロではチェリーを持ち込む以外に、生産地域全体に10〜15カ所の集荷場所でCWS自身が引取り輸送する仕組みを作っています。農家は、いずれかの集荷所に持ち込むことでチェリー持込の負担を軽減する事ができます。また、どこで収穫したチェリーでも、その品質に対して同じ報酬を受け取ることができます。
こうしたBugestalやリミロの農業を普及する活動の拡大は、コーヒーの品質を向上させるための大きな手段となり、関わる人々へ共通の利益をもたらしています。
中煎りディップスタイル from ブルンジ
ブルンジ リミロ・ウォッシングステーション ナチュラル
内容量
12g
生産地情報
国:ブルンジ
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標高:1500-1800m
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エリア:ンゴジ県ルホロロ、リミロ
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品種:ブルボン
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農園名:リミロ・ウォッシングステーション
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生産処理:ナチュラル
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生産者:近隣の1483の小規模生産農家
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葡萄のような風味
葡萄のような風味が特徴的なコーヒーで、アロマ・フレーバー、酸の質共に一貫してグレープ(タータリック;いわゆるベリー系)な印象を受けました。アロマも華やかで、角の取れた味わいは、好みを選ばずに、どなたでも楽しんで頂けるブルンジのナチュラルコーヒーではないかと感じています。
カッピングプロファイル
フローラル、グレープ、タータリック、キャラメル、ラウンドマウスフィール、ウェルバランス
焙煎度
中煎り
テイスト
酸 〇 ○ 〇 ● 〇 コク・ボディ
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信頼される実直な取り組み
リミロ・ウォッシングステーション
リミロ・ウォッシングステーションは、ブルンジ北部ンゴジ県ルホロロにある標高1658mのリミロという小さな丘にあるウォッシングステーションです。
古くは農耕地として主にタロイモを生産していたことを背景に、キルンジ語で「耕作地」を意味するリミロと名付けられています。その後20世紀初頭、ブルンジにコーヒーが齎されると、リミロの丘においてもコーヒーが主要作物となり、国の輸出産業の発展と共に人々の生活を豊かに支えてきました。
リミロの丘自体に暮らす人々はわずかな人数ですが、ウォッシングステーションには近隣の27の丘に暮らす1480もの小規模生産者によるチェリーが集められ、1つのシーズンで最大1300トンのチェリーを処理することが可能です。
ブルンジの生産事情
ブルンジのコーヒー生産農家は約60万人と言われており、人口密度の過密さや自給用作物の生産が限られた土地で行われるため、コーヒーの栽培においても各農家200-250本ほどと農家当たりの生産規模が限られる事情があります。その為、一定期間、収穫量と収入が落ちるリノベーション(植え替え)が敬遠されており、多くの農家が老齢化したコーヒーの木での生産を続けていることがブルンジ全体の問題となっており、増産ができず生産量の不安定さを招いています。
そこでリミロCWS他9つのウォッシングステーションを管理するブジェスタル社は、ブルンジ農業科学研究所(ISABU)から種子を購入し、苗床を作り、苗木を原価より安く農家に販売することで、生産者に植え替えを促しています。リミロCWSでは18,657本の苗を提供し、リノベーションと増産の理想的なサイクルを生み出しています。
品質とインフラ